辛いものが苦手な人がラー油から担々麺を作った
まえがき
タイトルにも書いたのですが、辛いものが苦手です。ただ一口に辛いものが苦手といっても唐辛子系の辛みが苦手なだけで、わさび、からし系の辛さは強いどころかとても好き。知り合いにこの逆の人もいるので人間って不思議ですね。
それはさておき、作るラーメンを考えるときにやっぱり辛い系ラーメンというのは頭によぎるのですが、どうしても食べるのがつらいので作る気がずっと起こりませんでした。今回は辛いものが苦手な自分でも食べられるように、辛さよりも香辛料の香り表に出した担々麺を目指して作っていきたいと思います。
担々麺の構成
そもそも担々麺のスープってどういうパーツから作られてるのかというのをご存知ない方も多いかと思います。担々麺のスープは、
- 醤油だれ
- 芝麻醤
- ラー油
- 動物系、魚介系のスープ
になります。(もちろんお店によって微妙に違うこともありますが基本は以上の4つです。)
芝麻醤(チーマージャン)は聞きなれないですが、簡単に言うとねりごまを油でのばしたものです。イメージとしては、ごま100%のなめらかなごまだれを想像してもらうとなんとなくわかるかと思います。
たれ作り
それでは醤油だれを作ります。
あたりめ、昆布、厚削り節を水にいれてしばらく置きます。
これを煮立て、こした後、ここに醤油を加えます。
軽く煮立てて冷ましたら醤油だれの完成です。このたれを数日休ませると醤油のかどがとれてよりおいしいたれに仕上がります。
芝麻醤作り
それでは芝麻醤を作ります。先述した通り、ねりごまを油でのばしていけば完成です。
ラー油作り
それではラー油を作ります。
まずは油の中に八角、シナモンなどのホールスパイスを加えて熱します。ここで、油やスパイスの種類を変えれば風味をカスタマイズできます。
油を熱している間に一味唐辛子、花椒パウダーを用意し、水で湿らせておきます。こうすることで、熱した油を加えた際に唐辛子の焦げを防げるようです。(ここも山椒を加えるなどすればまた違った風味に仕上がります)
ここに熱した油を放り込みます。
あとはしばらくして味をなじませたあと、油部分のみを取り出せばラー油の完成です。
スープ作り
それではスープを作ります。
鶏ガラ、背ガラを水につけ血抜きをしたあと、圧力鍋で加圧して1時間ほど煮込みます。今回は下茹でを行わなかったので、鍋で煮る前に血の塊や内臓(特に鶏ガラ)をしっかりと取り除くようにしましょう。
煮込み終わったら、ここにネギの青い部分、にんじんなどの野菜を加え、好みの濃度になるまで煮詰めていきます。
最後にスープを漉して完成です。
これで担々麺のスープに必要なものが揃いました。
製麺
それでは製麺していきます。今回は低加水率の細麺を作ります。
ボウルに強力粉を入れ、かん水、塩、水を合わせたかん水液を加えていきます。(今回は加水率29%になるように調整しました)
水回しが終わったら、ひとかたまりにしてしばらく寝かせます。加水率が低いせいで手でまとめようにもまとまらないので、足で踏み固めます。
その後、圧延をしていきます。今回も所有している道具の関係上、小野式製麺機で麺帯を作成、複合圧延し、パスタマシンで薄くしていきます。
切り出しもパスタマシンで行います。
これで麺の完成です。加水率が低いので打ち粉はふらなくても大丈夫です。
本調理
それでは本調理です。
まずはトッピングに使用するひき肉を作ります。鍋にひき肉を入れて炒め、そこに醤油だれとオイスターソース、お好みで豆板醤を加えます。私は辛さが苦手なのでほんの気持ちだけ。
その他のトッピングとして刻みネギ、小松菜も使用するのでそちらも準備をしておきます。
麺を茹でるお湯を沸かしている間にどんぶりに醤油だれ、芝麻醤、ラー油を入れ、温め直したスープも加えます。
お湯が沸いたら麺を茹で、トッピングを盛り付け、最後にラー油をひとかけすれば...
担々麺の完成です!
実食
それでは食べていきます。まずはスープ。
ラー油の風味がとても好み。そのおかげで辛さよりも香辛料の香りが引き立つとてもおいしいスープに仕上がりました。後味としてほのかに辛みが残る程度なので、まさに辛いものが苦手な自分にぴったりのスープ。ラー油を作る手間はそこまでかからないので、自分の好みを追い求めてラー油作りを続けてみるのもありかもしれません。
次に麺。
前回の家二郎の製麺がいまいちだった分、今回は非常にうまく仕上がりました。麺自体もうまくできたのですが、それ以上にこの麺とスープの相性がいい具合。
最後に
今回は辛いものが苦手な自分でもおいしくいただける担々麺を目指して作りましたが、麺、スープともに非常にうまく仕上がったと思います。本当は鶏ガラと背ガラだけでなく、牡蠣や牛骨みたいな中華特有の食材も使ってみたかったのですが、費用がかさむので正直これで十分かもしれません。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。