おしゃれ極めた塩ラーメンを作りたい(前編)
あっさり系ラーメンを作ってみたい
このブログを開始してからかれこれ7ヶ月。いままで作ったラーメンのラインナップを眺めてみると、こってり系が非常に多い。たしかにこってり系ラーメンは好きなんですが、経験としてあっさり系も作ってみたいなと思いました。
そんなとき、あっさり系ラーメンでぱっと思い浮かぶのが恵比寿にあるAFURIというお店。
個人的に世界一うまいと思っているラーメンです。これを再現してもいいのですが、今回は再現ではなく、こんな感じのおしゃれな塩ラーメンを自分なりに考えて作ってみることにしました。
あっさり系とこってり系の大きな違い
あっさり系ラーメンとこってり系ラーメンは、もちろんスープの濃度とかしょっぱさとか、食感や見た目の違いはありますが、味作りの考え方を構造的にみてみると、たれ、スープへの味の比重の置き方が非常に対照的です。
こってり系ラーメンは、スープの濃度が非常に濃いため、風味としてわれわれはスープのほうを強く感じやすく、そのぶんたれはそこまで凝ったレシピではないことが多い。(二郎や家系ラーメンでは醤油だれの作り方が非常にシンプル)
一方であっさり系ラーメンは、スープが(味としては)淡白なことが多く、たれで全体の味を決めることが多くなります。そのため、たれ作りに多くの食材や複雑な工程を経るレシピが多くなっています。
今まで自作したラーメンもこってり系が多かったので、たれは非常にシンプルなレシピで作成していました。しかし、今回はあっさり系ラーメンなので、スープは鶏ガラと野菜のみでシンプルに仕上げる一方、たれはいろんな食材を使用し、複雑なうまみを演出したいと思います。
たれ作り
それでは味の中心になるたれを作っていきます。
水に昆布、あたりめ、干し貝柱をひたして一晩おき、だしをとります。
一晩たったらこれを加熱。沸騰する前に昆布を取り出しておきます。
沸騰してから厚削り節も加え、しばらく煮詰めます。これで塩だれのベースになる魚介だしが完成しました。
ここに塩を加えていくのですが、今回は3種類の塩を用意しました。
岩塩はキリっとした塩っけで動物系の食材とマッチします。一方で藻塩は風味豊かで、真ん中の塩とあわせて海水由来なので海の食材とマッチします。複数の塩を混ぜることによってより深みのある味を目指しました。
これをさきほどのだしに入れてよくなじんだら、塩だれの完成です。
スープ作り
今回はあっさり系ラーメンということもあり、スープは非常にシンプルに鶏ガラ、もみじのみで仕上げました。
鍋に血抜きした鶏ガラ、もみじを入れ、下ゆでしたあとに鶏皮、しょうが、にんにくなどを加えて煮込んでいきます。ほんとうは鶏皮を煮込んで鶏油がうまく抽出できたらと思ったんですがそんなにうまくいかなかったのでたぶん焼いたほうがよかったですね。
あとは2時間ほど煮て、好みの濃度まで煮詰めたらスープは完成です。
ホタテ油作り
今回は香味油としてホタテ油を作ってみたいと思います。
サラダ油と先ほどとった鶏油を熱し、そこに干しエビと干し貝柱を加えてじっくりと加熱していきます。
これでホタテ油の完成です。
今回はここまで、次回は製麺、チャーシュー作りから本調理までいきたいと思います。